建築?環境デザイン学科Department of Architecture and Environmental Design

[最優秀賞]
三富俊|新潟市古町地区再生案
新潟県出身
竹内昌義ゼミ


竹内昌義 教授 評
新潟の花街と言われる中心市街地、デパートを中心とした街が衰退しつつある。そこに計画されている巨大なマンションの再開発に対する違和感からこのプロジェクトは始まった。スラブごとに分断され関係性がない、合理的な空間に対する違和感である。そこで彼は、新しい再開発ビルを建てるのではなく、小さなスケールの単純なパーツの繰り返しでヴォリュームを作り、その隙間の関係で外部空間、路地を設計した。そうすることが、町に住む人の暮らしを豊かにすると考えた。理論的には構築できたとして、それをどう表現するのか。試行錯誤を繰り返し、様々なバリエーションを作り出し続けた結果、路地のあり方を追求する最終形が現れた。路地のあり方を追求する最終形が現れた。CGや模型、いろんな技術を駆使しているが、そのベースにあるのは、関係性が多く取ることができる外部空間を見つけたいという思いである。その思いとそこに向けての試行錯誤こそが、この卒業設計の価値と言えるだろう。