大学院Graduate School

[優秀賞]
近藤七彩(芸術文化専攻 工芸研究領域) |あゝ、綺麗な夜明けだった。
岩手県出身
深井聡一郎ゼミ
サイズ可変

茶箪笥の中に朝日が見えた。その瞬間今までの記憶と、これから先の記憶とが同時に頭に流れこむ。あるモノによって一瞬にして蘇る記憶と、蘇る過程で生まれる芸術に類似した創造性を、想起のきっかけとなったモノ自体を用いて表現する。


酒井聡 デザイン工学専攻長/芸術工学専攻長 評
「あぁ、綺麗な夜明けだった。」と題された修了制作群の展示は、小津安二郎の東京物語を基に制作されている。工芸領域に属しながら素材や技法研究だけにとらわれることなく、モノ?記憶?芸術の関係性に対して、考察と研究を重ねた集大成であると評価したい。中古品や不用品といったモノを介在して、人々の記憶に触れ、芸術的な美しさを作り出す手法は、工芸の新たな可能性を感じ、修了制作として相応しいものであると考え優秀賞を授与したい。今後の活躍にも期待したい。